滅びの前のシャングリラ
今回は、昨日読み終えたこの本について。
ネタバレを含むので読むのを楽しみにしている方はご注意ください。
「滅びの前のシャングリラ」
著者:凪良ゆう
全330ページ
凪良先生は、2020年に流浪の月で本屋大賞グランプリを獲得されました。本作は受賞後第一作となります。
流浪の月は昨年拝読しました。
美しい描写に圧倒されましたし、
世間では非常と思われる事件の中で当人たちの本当の想いが綴られており、涙したのを覚えています。
そんな凪良先生の作品をまた読みたいと思い、半年前に購入。
電子書籍もいいけれど、紙も捨てがたいですね。
内容は、「一か月後に小惑星が地球に衝突し、人類は滅びる」という最中で友樹、静香、信士、雪絵が生きる意味を見つけていくお話。
また、最後の章では路子という人物のライブで小惑星の衝突を迎えます。
SFではないです。
普通の日常を送っている中で突然一か月後に人類が滅亡すると報道され、その日が近付くにつれて人々はすさんでいきます。
登場人物の4人はそれぞれが問題を抱え、残りの一カ月悔いの残らない生き方を選んでいきます。
公共交通機関は止まり、お金はただの紙切れになり、食料や電池、燃料の奪い合いになり、人が道端に死んでいても処理できない世の中になっていきます。
あぁ、最後は腕っぷしの強い人間が生き残るとはこういう事か、
世の中がすさんでいくとはこういうことかと思いました。
章構成は以下の通り
- シャングリラ
- パーフェクトワールド
- エルドラド
- いまわのきわ
主に(友樹⇔雪絵)→信士→静香(家族)の順に、視点が描かれていきます。特に、信士の章「パーフェクトワールド」の最後と静香(家族)の章「エルドラド」が感動的でした。
父が明らかとなり、家族の絆が生まれていく章(完全なネタバレ…)。
そして、最後はLoco(路子)という歌姫のお話。
キラキラした仮の姿を脱ぎ捨てて本来の路子を取り戻していく。滅亡の日には公民館でライブを開催し、そこには先の4人の姿が…。
全体的には無駄な描写がなく、全ての話が繋がっていた印象です。
本作は非常に読みやすく、一日に50ページ以上読む日も。
本作を読み返す際に、この日記が道しるべになるといいなあと思います。
今日の投稿は気付いたら日曜日を迎えていました。
いつも投稿まで一時間以上かかります。。
文章を書くのは本当に苦手だけど、25歳を過ぎてから記憶をどこかに残さずにはいられなくなりました。